河村祐樹はスラムダンクのリアル宮城リョータ?ポジションやプレースタイルを比較!

河村勇輝 スラムダンク 宮城リョータ

2024年10月26日、今季NBA開幕2戦目のロケッツ戦に途中出場し、日本人4人目のNBA選手となった河村勇輝選手。

漫画「スラムダンク」ファンの多くは、河村勇輝選手のプレーを見て「リアル宮城リョータだ!」と感じていることでしょう。

宮城リョータと同じく、ポイントガードとして、卓越したドリブルスキルとゲームメイク能力を持つ河村勇輝選手は、高速の突破や巧みなアシストでファンを魅了してやみません。

また、彼の身長は172cmと、バスケットボール選手の中では小柄ですが、高さをカバーするスピードと、優れたリーダーシップで試合をコントロールする姿は、まさに“リアル宮城リョータ”そのものです。

今回は、河村勇輝選手と宮城リョータのポジションやプレースタイルを徹底比較し、彼が“リアル宮城リョータ”と称される理由を紐解いていきます

この記事を読めば、河村勇輝選手が“リアル宮城リョータ”と称される理由が明確に分かり、今季のNBA観戦をより楽しむことができるでしょう。

もしかすると、漫画「スラムダンク」を1巻から読み返したくなる人もいるかもしれません。

河村勇輝の基本情報

まずは、河村勇輝選手の基本情報を見ていきましょう。

  • 名前:河村 勇輝(カワムラ ユウキ)
  • 生年月日:2001年5月2日
  • 年齢:23歳(2024年10月時点)
  • 身長:172cm
  • 体重:72kg
  • 出身地:山口県柳井市
  • 出身校:東海大学
  • ポジション:PG(ポイントガード)
  • 所属チーム:メンフィス・グリスリーズ(NBA)

2001年5月2日生まれ、山口県柳井市出身。

6歳の時、バスケットボール選手だった父親の影響でバスケットボールに触れ、小学校2年生から地元のミニバスケットボールクラブに所属して本格的にプレーを始める。

その後進学した福岡第一高校高校では全国大会を4度制覇。ウィンターカップでは2連覇を達成し、ベストファイブに2年連続で選出されている。

2020年に東海大学に進学し、インカレ優勝に貢献。「Forbes 30 UNDER 30 JAPAN 2020」に選出されるなど、今後の日本バスケットボール界をリードする選手として注目を集める。

2022年、横浜ビー・コルセアーズに加入。2022-2023シーズンにはBリーグ史上初の新人王とMVPの同時受賞を果たした。

2024年にはNBAのメンフィス・グリスリーズとツーウェイ契約を結び、2024年10月26日、敵地ロケッツ戦に途中出場し、日本人4人目となるNBA選手となる。

スラムダンク・宮城リョータの基本情報

続いて、スラムダンク・宮城リョータの基本情報をご覧ください。

  • 名前:宮城 リョータ(ミヤギ リョータ)
  • 誕生日:7月31日
  • 身長:168cm
  • 体重:59kg
  • 出身地:沖縄県南城市
  • ポジション:ポイントガード(PG)
  • 所属チーム:湘北高等学校

井上雄彦の人気漫画「スラムダンク」に登場する架空の人物。

沖縄生まれ。兄・ソータにバスケを教わり、小学生時代からポイントガード(PG)として活躍する。

中学時代に沖縄から神奈川県に引越すも学校では孤立。練習環境に恵まれないまま中学卒業を迎える。

中学を卒業後、湘北高校に入学。当初は高校でバスケットを続けるか迷っていたが、マネージャーの彩子に一目惚れしてバスケ部に入部した。

湘北一のスピードを誇り、速攻とテクニックを武器としたゲームメイクが最大の持ち味。湘北の“切り込み隊長”として活躍する。

キャプテン赤木と木暮の引退後は、新キャプテンに就任。

その後、アメリカに渡り、沢北栄治(元・山王工業)が所属するチームと対戦している。

河村勇輝はリアル宮城リョータ?

ここでは、河村勇輝選手と宮城リョータの特徴を、以下の5つのポイントで比較していきます。

  • 身体的特徴
  • ポジション
  • プレースタイル
  • ドリブル能力
  • ゲームメイク能力

一つ一つのポイントを比べることで、河村勇輝選手が“リアル宮城リョータ”と呼ばれる理由が鮮明になっていくでしょう。

身体的特徵

河村勇輝選手と宮城リョータの共通点の一つは、その「小柄な身長」にあります。

  • 河村勇輝選手 172cm
  • 宮城リョータ 168cm

B1リーグの平均身長は191cm、NBAの平均身長は198cmといわれているので、平均身長までおよそ20cmの差があることがわかります。

 

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河村勇輝選手は「自分の夢の延長線上に子供たちの夢が詰まってる」と、小柄な子供たちの“道しるべ”となる発言をし、宮城リョータもまた「ドリブルこそチビの生きる道なんだよ!!」という名言で、多くのバスケットプレーヤーに勇気と希望を与えています。

ポジション

河村勇輝選手と宮城リョータのポジションは、どちらもポイントガード(PG)です。

ポイントガードには以下の役割が求められます。

  • チームの攻撃を支持する司令塔
  • チームを牽引するリーダーシップ

プレーの指示が、ベンチにいるコーチらポイントガードに伝えられることもあれば、ポイントガードが臨機応変にプレーを指示する場合もあるため、“コートでの視野、パスを出す能力、高いバスケットボールIQ”が必要となるポジションです。

ちなみに、ポイントガードの役割を人に説明するときに「スラムダンクの宮城リョータのポジション」と答える人が多いほど、宮城リョータがポイントガードの象徴となる存在となっています。

プレースタイル

速攻を中心としたゲームメイクや、優れた運動能力とテクニックでスピードプレーを得意とする宮城リョータのプレースタイルは、まさに“コートの切り込み隊長”と呼ぶにふさわしいものです

一方の河村勇輝選手もまた、スピードを活かしたプレーを持ち味とし、そこには絶大な自信を持っています。

(自身のアドバンテージを)ひとつ挙げるならば『スピード』。それは絶対に負けない自信があります。ワールドカップでは通用した時もあれば、通用しなかったこともありました。スピードを生かしたプレーでどれだけ相手からアドバンテージを取れるか、そこを大事にしたいです」

引用:SPORTS BULL

両者が見せる、スピードを活かしたドライブ(ドリブルでのディフェンス突破)や、ノールックパスは、見ている者を魅了していきます。

もし、両者のプレースタイルの特徴に異なる点があるとすれば、フィニッシャーとしてのシュート能力ではないでしょうか。

宮城リョータはシュートが不得意とし、チームの総合力な戦力を活かして勝利をつかみにいくのに対し、河村勇輝選手はゲームメイクをしながらも3ポイントシュートでも得点を取りにいけます。

河村勇輝選手は福岡第一高校時代のインカレで、チームの優勝とともに「3ポイント王」を受賞しています。

ドリブル能力

河村勇輝選手、宮城リョータともに、小柄な身長を最大限に活かした、低い姿勢でのドリブル突破が特徴です。

映画「THE FIRST SLAM DUNK」の中で、山王工業からゾーンプレスを受けた際、宮城リョータが2人の相手選手の間をすり抜けながら地面すれすれのところをドリブルしていくシーンが印象的です。

宮城リョータ画像引用元:スラムダンク部

姿勢の低いドリブルは河村勇輝選手も同じ。

河村勇輝選手は、ロケットスタートを持ち味とした、初速に秀でたドリブルが特徴です。

低い姿勢で相手ゴール前に切れ込んでいき、そこから得意の“ノールックパス”で華麗なアシストを決めていきます。

河村勇輝画像引用元:Number Web

河村勇輝選手の低い姿勢でのドリブルを見て、まるで宮城リョータが目の前に存在するかのような感覚を覚えた人も多いのではないでしょうか。

ゲームメイク能力

河村勇輝選手と宮城リョータは、いずれも優れたポイントガードとして、試合の流れを操る「ゲームメイク能力」に長けています。

両者に共通している特徴は以下の4つです。

  • コート全体を掌握する広い視野
  • 臨機応変なプレースタイル
  • 高い“バスケットIQ”
  • 優れたリーダーシップ

試合の流れを読みながら最良の攻撃パターンを選択し、シューターが気持ちよくシュートを放てるシーンを作り出しています。

また、FIBA(国際バスケット連盟)は、湘北高校で活躍した先発5名をアジア選手と比較しており、宮城リョータの比較選手として、河村勇輝選手を選出

「これ以上にぴったりなものがあるだろうか」と、太鼓判を押しています。

THE First Slam Dunk

FIBAは、特に河村勇輝選手のリーダーシップに注目しており「渡邊や八村(ワシントン・ウィザーズ)、富樫勇櫢(千葉ジェッツ)に次ぐプレーヤーとしてフロアの主導権を握る場面もある」と、コメントしています。

河村勇輝がスラムダンクの影響を受けたエピソード

小学生時代は、毎晩欠かさず、田臥勇太選手(現・宇都宮ブレックス)や、NBAプレーヤーの映像を見てイメトレしていたという河村勇輝選手。

そんな彼が、中学生の頃に影響を受けた漫画は「スラムダンク」でした。

やはり、好きなキャラクターは“宮城リョータ”だったようです。

河村勇輝選手は宮城リョータの存在が自分のモチベーションになっていた」と、当時を振り返ります。

「登場人物の中では宮城リョータが好きで。ポイントガードというポジションも一緒だし、小柄でスピードが武器というのもちょっと似ていて。宮城リョータの存在が自分のモチベーションにもなっていました」

引用:Hanako Web

幼少期から身長が低かった河村勇輝選手は、中学入学当時、将来バスケットの道に進むことを諦めかけていたといいます。

「当時のバスケットでは、背が低い人はなかなか使ってもらえなかった。彼が中学から高校にくる時だって、有名高校の先生たちがみんな彼を誘ったかというと、そうじゃない。それは彼のサイズが影響したと思います。サイズで(将来性を)決められていたというところがあるんじゃないか。彼自身、自分が小さいことは真摯(しんし)に受け止めていた。だから高校の時は、海外ではちょっと難しいかなと考えていたと思います」(福岡第一高校・井手口監督)

引用:朝日新聞

“小柄なポイントガード”として自分が生きる道を見出してきた宮城リョータという存在。

河村勇輝選手が、漫画スラムダンクで宮城リョータに出会わなければ、プロバスケットプレーヤーの夢を追い続けることはなかったかもしれません。

宮城リョータ画像引用元:スラムダンク部

また、河村勇輝選手が福岡第一高校時代に受けたインタビューでは「桜木花道のバスケに対する熱心な姿勢がすごく好き。自分のバスケットにおいても刺激になります」とも話しています。

実際に漫画スラムダンクでは、地道な反復練習に向き合う桜木花道のエピソードがいくつも描かれています。

特に、苦手なフリースローを克服するために顧問の安西先生から「2万本のシュート練習」を言い渡された桜木花道が、居残り練習をしながらその目標を達成するシーンは印象的です。

スラムダンク画像引用元:BASEBALL FUTURE

学生時代、河村勇輝選手を福岡第一高校にスカウトした井手口監督は、「河村は練習が好き。お正月も帰省せずに練習します」と、そのストイックな姿勢を高く評価しました。

もともと元日の練習は休みだった福岡第一高校でしたが、河村勇輝選手が在学してからは元日も練習をするようになったようです。

井手口監督は、河村勇輝選手のバスケへの熱意は群を抜いていたと語ります。

「その中(福岡第一高校バスケ部員)でも抜けている。超、超、ですよね。『超』というか、もう『狂』ですね。クレイジー」

引用:西スポ

宮城リョータのプレースタイルと、桜木花道のバスケに対する熱心な姿勢は、河村勇輝選手のバスケット人生に大きな影響を与えてきたはずです。

河村勇輝のリアル宮城リョータにファンの反応は?

河村勇輝選手の“リアル宮城リョータ”に対するファンの反応はどうでしょうか。

Xに投稿されているコメントを見ていきましょう。

まずは、河村勇輝選手のプレースタイルを素直に“リアル宮城リョータ”と称している投稿です。

ちなみに、バスケファンが河村勇輝選手を“リアル宮城リョータ”と意識し始めたきっかけは、2023年に沖縄で開催されたワールドカップでの活躍が大きかったようです。

そして、“リアル宮城リョータ”の声は、日本だけでなく中国にも広まっています。

そして今、最も熱い話題は河村勇輝選手が日本人4人目となるNBA選手となったことではないでしょうか。

映画「THE FIRST SLAM DUNK」のエンディングで、宮城リョータがアメリカでプレーするシーンが話題を集めたこともあり、河村勇輝選手のNBAデビューには多くのファンが“リアル宮城リョータ”の声をあげています

漫画連載開始から30年以上がたった今でもスラムダンクがバスケ界に与える影響は大きく、多くのファンが、河村勇輝選手の姿に宮城リョータを重ね合わせているようです。

まとめ

今回は、河村勇輝選手と宮城リョータのポジションやプレースタイルを徹底比較し、彼が“リアル宮城リョータ”と称される理由を紐解いてきました

この記事のまとめは以下の通りです。

  • 身体的特徴:身長は河村勇輝 172cm、宮城リョータ 168cmと両者ともにバスケットプレーヤーの中では小柄
  • ポジション:両者ともにポイントガード(PG)
  • プレースタイル:両者ともに「スピードを活かしたプレー」を得意とする / 河村勇輝選手は3P シュートが得意、宮城ショータはシュートが不得意
  • ドリブル能力:両者ともに低い姿勢でのドリブル突破が特徴
  • ゲームメイク能力:両者に共通しているゲームメイク能力→・コート全体を掌握する広い視野・臨機応変なプレースタイル・高い“バスケットIQ”・優れたリーダーシップ
  • 河村勇輝がスラムダンクから受けた影響:宮城リョータの存在がバスケを続けるモチベーションとなり、桜木花道のバスケに対する熱心な姿勢がストイックな姿勢を生んだ
  • ファンの反応:“リアル宮城リョータ”の声は日本だけでなく中国にも広まっている / 河村勇輝選手のNBAデビューと、映画「THE FIRST SLAM DUNK」のエンディングシーン(宮城リョータの渡米)を重ね合わせる声が広まっている

ポジションやプレースタイルなど、比べれば比べるほど両者の類似ポイントが多く、まるで河村勇輝選手が「スラムダンク」の世界から飛び出してきたかのような感覚になります。

スラムダンク・宮城リョータのこの先のストーリーは、河村勇輝選手が、NBAの舞台で描いていってくれるでしょう。