遠藤航の年俸は?移籍金や市場価値についても紹介!他のスター選手と比べて安い?

遠藤航 年俸

遠藤航選手は、プレミアリーグの名門リヴァプールで高い評価を受けている、日本代表不動のキャプテンです。

これまで所属したクラブチームでは、2部リーグでのプレーも経験しながらも着実にステップアップをかさね、30歳をむかえた2023年、ついにビッグクラブ移籍の夢を叶えました。

サッカーファンであれば、Jリーグデビューから、ビッグクラブ移籍までの年俸や、選手としての価値がどのように変化していったのか気になりますよね。

この記事では、遠藤航選手のこれまでの年俸推移や、移籍金、市場価値を解説していきます

さらに、ネット上で話題になっている、「遠藤航選手の年俸は安い?」の声を深掘りしていきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

遠藤航の年俸推移

遠藤航選手は、湘南ベルマーレU-18在籍時に、2種登録選手としてJリーグデビュー。守備の要として、6シーズンプレーしたのち、浦和レッズ、シント=トロイデンVV、シュトゥットガトへとステップアップしていきます。

そして、2023年8月、プレミアリーグの名門リヴァプールへの移籍をつかみとった遠藤航選手は、長年の夢だった、ビッグクラブでのプレーを実現させるのです。

ここでは、Jリーグデビューを果たした湘南ベルマーレ時代から、遠藤航選手が夢を叶えた、名門リヴァプール移籍までの年俸推移を紹介していきます

湘南ベルマーレ時代

遠藤航画像引用元:SOCCER DIGEST Web

2010年のJリーグデビューから6シーズン所属した、湘南ベルマーレでの年俸は以下の通りです。

シーズン 年俸
2010年 360万円
2011年 400万円
2012年 800万円
2013年 1,000万円
2014年 1,800万円
2015年 2,500万円

2010年にJリーグデビューした遠藤航選手は、当時の反町康治監督から「ボールを動かせるし、ヘディングも強い」と、高い評価を受けています。

2012年シーズンには、その活躍が認められ、19歳ながらキャプテンに任命されました。

キャプテン任命に対する誇りや、喜びの気持ちを次のように語っています。

「キャプテンをやることが認められた証というイメージがあって。キャプテンマークを巻いてプレーすること自体は、すごく誇らしいと思っていた。任命された時はすごく嬉しかったし、やってみようという気持ちになった」

引用:SOCCER DIGEST Web

キャプテンとしてチームを牽引した遠藤航選手は、2012年、クラブのJ1昇格に大きく貢献。翌シーズンの年俸は、1000万円に到達します。

その後も、3バックの右サイドや、センターバック、ボランチなど、複数の守備的ポジションで活躍を続け、2015年、EAFF東アジアカップで、日本代表に初選出されました。

そして、在籍6シーズン目となる2015年シーズン終了後、一度はオファーを断っていた浦和レッズに移籍を決断します。

浦和レッズ時代

遠藤航画像引用元:Instagram

チームの中心として数々のタイトル獲得に貢献した、浦和レッズでの年俸は以下の通りです。

シーズン 年俸
2016年 2,500万円
2017年 4,000万円
2018年 6,000万円

浦和レッズでのデビュー戦は、AFCチャンピオンズリーグ第1節のシドニーFC戦でした。この大会で高い守備能力を発揮した遠藤航選手は、自身初の国際タイトルとなる「AFCチャンピオンズリーグ制覇」を成し遂げました。

その後も、Jリーグトップの資金力をもつ浦和レッズで、数々のタイトル獲得に貢献した遠藤航選手の年俸は、シーズンを重ねるごとに大きくアップしていきます。

一方で、浮かび上がったのは「起用ポジション」に対する気持の葛藤でした。

当時召集されていた日本代表では、ボランチとしてのプレーが評価されるなか、浦和レッズでは、センターバックでの起用がメインとなります。サッカー選手として、さらなる成長を求めた遠藤航選手は、徐々に「ボランチ」起用への思いを強く持つようになっていくのです。

「個人的にはボランチでやりたい。それはミシャ(監督)にも言いました。やっぱりもっと成長したいし、プレーの幅を広げたい。リオ五輪はボランチでプレーしたし、日本代表にもボランチとして選ばれた。これからも日本代表でプレーしたいし、W杯にも出たい。いずれは海外でプレーしたい気持ちもある」

引用:Number Web

そして、浦和レッズで「公式戦通算73試合出場/5得点」の記録を残した遠藤航選手は、2018年W杯ロシア大会終了後に、シント=トロイデンVVへ移籍します。

シント=トロイデンVV時代

遠藤航画像引用元:Instagram

初の海外挑戦となった、シント=トロイデンVVでの年俸は以下の通りです。

シーズン 年俸
2018-2019年 52万ユーロ(約6,500万円)

初の海外挑戦の場として選んだ、シント=トロイデンVVは、「日本サッカー欧州拠点化」をプロジェクト理念として掲げているチームです。ヨーロッパでのステップアップを目指す、日本人選手の登竜門ともいわれています。

シント=トロイデンVVは、選手育成を目的とした運営をしていることもあり、ここでの年俸額は微増にとどまっています。

ちなみに、遠藤航選手と同じ時期には、今の日本代表の中心となる、富安健洋選手(現アーセナル所属)や、鎌田大地選手(現ラツィオ所属)が所属していたことでも話題になりました。

わずか1シーズンの在籍でしたが、個の責任や、個の重要性がクローズアップされる環境下でのプレーは、遠藤航選手の代名詞となっていく「デュエル」の力強さを磨き上げていくことになります。

そして、シント=トロイデンVVで残した「26試合出場 2得点」の結果を足がかりに、2019年8月、ブンデスリーガ2部のVfBシュトゥットガルトへの移籍を勝ち取るのです。

VfBシュトゥットガルト時代

 

この投稿をInstagramで見る

 

遠藤 航 (Wataru Endo)(@endowataru)がシェアした投稿

遠藤航選手の「デュエル」を世界にアピールした、VfBシュトゥットガルトでの年俸は以下の通りです。

シーズン 年俸
2019-2020年 85万ユーロ(約1億1,000万円)
2020-2021年 66万ユーロ(約8,500万円)
2021-2022年 66万ユーロ(約8,500万円)
2022-2023年 66万ユーロ(約8,500万円)

ブンデスリーガ2部のシュトゥットガルトへの移籍は、2020年までの期限付きでした。

その後、2020-2021年のシーズン途中に完全移籍へと移行した遠藤航選手の年俸は、安定した金額で推移していきます。

2020-2021年シーズンでは、序盤こそ出場機会に恵まれなかったものの、14節からはレギュラーに定着。シュトゥットガトにおける“中盤のエンジン”として、1部昇格の立役者となりました。

2021-2022年シーズンには、リーダーシップや、戦術適応能力が評価され、チームキャプテンに就任。チームは、常に残留争いをする苦しい戦いが続きますが、最終節で決勝点を挙げる活躍を見せた遠藤航選手は、1部残留のヒーローとなります。

また、個人としても2年連続の最多デュエルを記録し、クラブからもファンからも認められる存在感を示しました。

2023年、リヴァプールへの移籍を発表した直後、かつて浦和レッズに所属した、シュツットガルトのレジェンド、ギド・ブッフバルト氏は、遠藤航選手への想いを次のように語っています。

「近年、ワタルはこのチームの顔であり、チームが降格しないことを保証する選手だった。そのプレースタイルとそこに表れる闘志、ピッチでの絶大な存在感で、シュトゥットガルトの誰からも認められ、愛されていた。だから彼がリバプールに行ったことは、シュトゥットガルト・ファンたち全員にとって大きなショックだと思う。」

引用:Number Web

リヴァプールFC時代

 

この投稿をInstagramで見る

 

遠藤 航 (Wataru Endo)(@endowataru)がシェアした投稿

ビッグクラブプレーの夢を叶えた、リヴァプールでの年俸は以下の通りです。

シーズン 年俸
2023-2024年 260万ユーロ(約4億8,300万円)

2023年、リヴァプールへの完全移籍を果たした遠藤航選手の年俸は、ここまでのキャリアハイとなる、260万ポンド(約4億8300万円)へ、大幅にアップします。

加入当初は、プレミアリーグへの適応に苦戦し、周囲からの批判の声にさらされた時期もありました。しかし、高い戦術理解能力と、ブンデスリーガで磨きをかけたデュエルの強さを発揮し始めた遠藤航選手は、わずか1ヶ月でチームに適応。日本人として初となる、リヴァプール月間最優秀選手に選ばれるほど、チームにとって欠かせない存在になっていくのです。

プレミアリーグ・元トッテナムの監督ハリー・レドナップ氏は、インタビューの中で「遠藤航は、今季最高の選手」だと、賛辞を送りました。

「遠藤は今季最高の契約選手かもしれない。マンC戦での活躍は素晴らしかったと思う。この少年は、決して走るのを止めない。彼は何年もこのサイドにいるように見える。この若者を見つけたリバプールのスカウト陣の功績は大きい。そして、そのチャンスを最大限に生かしたことは彼の功績だ。」

引用:FOOTBALL CHANNEL

2024-2025年の新シーズン開幕前、残留か移籍か、その去就に注目が集まる遠藤航選手。

これからどんなキャリアを歩んでいくのか、まだまだ目が離せそうにありません。

遠藤航の年俸は安いのか?

 

この投稿をInstagramで見る

 

遠藤 航 (Wataru Endo)(@endowataru)がシェアした投稿

一部報道や、ネット上の声では、「遠藤航選手の年俸が安い」と言われていますが、実際はどうなのでしょうか。

まずは、リヴァプール所属選手の年俸トップ10を見ていきましょう。

順位 選手名 ポジション 年俸
モハメド・サラー MF 1,820万ポンド(約33億5,000万円)
フィルジル・ファンダイク DF 1,144万ポンド(約21億500万円)
ティアゴ・アルカンタラ MF 1,040万ポンド(約19億1,300万円)
トレント・アレクサンダー・アーノルド DF 936万ポンド(約17億2,000万円)
ライアン・グラフェルンベルフ MF 780万ポンド(約14億3,500万円)
アレクシス・マクアリスター MF 780万ポンド(約14億3,500万円)
アリソン GK 780万ポンド(約14億3,500万円)
ダルウィン・ヌニェス FW 728万ポンド(約13億4,000万円)
ディオゴ・ジョッタ FW 728万ポンド(約13億4,000万円)
10 ドミニク・ソボスライ FW 624万ポンド(約11億5,000万円)
10 コーディ・ガクポ FW 624万ポンド(約11億5,000万円)

遠藤航選手の年俸「260ポンド(4億8300万円)」は、トップ10に入っていないどころか、チーム全体の18位です。

また、プレミアリーグ全体の平均年俸が「約4億1500万円」だということからみても、ビッグクラブの主力として活躍している遠藤航選手の年俸には、物足りなさを感じてしまいます。

遠藤航選手の年俸が低いのには、 2つの理由が考えられます。

一つは、守備的なポジション。もう一つは30歳という年齢です。

ポジション

年俸の傾向を見ていくと、フォワードやミッドフィルダーといった、攻撃的なポジションの選手は、金額が高くなっていることがわかります。

つまり、守備的なポジションである、ボランチを主戦場とする遠藤航選手の年俸は、低くなる傾向にあるということです。

リヴァプール年俸トップ10の中でも、8人が攻撃的な選手となっています。

年齢

まずサッカー選手の年俸は、選手寿命から見ても「30歳」という年齢が一つの分岐点になっていることは間違いなさそうです。

さらに、プレミアリーグの特徴として、攻撃的なポジションの選手は、30歳を超えたほうが年俸が高く、守備的なポジションの選手は、30歳を超えると年俸が低くなる傾向が見られます。

フィジカルや球際の強さが求められるプレミアリーグでは、年齢とともに守備的な選手の価値が下がっていくのかもしれません。

このことから、30歳でプレミアリーグに移籍した遠藤航選手の年俸は低くなっていると推測されます。

遠藤航の移籍金は?

 

この投稿をInstagramで見る

 

遠藤 航 (Wataru Endo)(@endowataru)がシェアした投稿

遠藤航選手の移籍金は、以下の通りです。

シーズン 移籍クラブ 移籍金
2016年 湘南ベルマーレ⇒浦和レッズ 不明
2018-2019年 浦和レッズ⇒シント=トロイデン 不明
2019-2020年 シント=トロイデン⇒シュトゥットガルト 30万ユーロ(約3,600万円) ※レンタル移籍
2020-2021年 シント=トロイデン⇒シュトゥットガルト 170万ユーロ(約2億円)
2023-2024年 シュトゥットガルト⇒リヴァプール 1,900万ユーロ(約30億円)

シント=トロイデンからシュトゥットガルトへの移籍時に発生した移籍金が格安であることが驚きとなり、各メディアでも取り上げられていました。

「シュトゥットガルトはSTVVから30万ユーロ(約3600万円)のレンタル料で遠藤を獲得し、後にわずか170万ユーロ(約2億円)で完全獲得した。この200万ユーロは、シュトゥットガルトにとって過去10年間で最も懸命な投資であったことは間違いない」

引用:FOOTBALL TRIBE

さらに、リヴァプール移籍時の移籍金は、バーゲンセールだと報じられます。

「リバプールは遠藤航が今シーズン重要な選手になることを100%確信していた…そしてバーゲン契約した」

引用:FOOTBALL ZONE

移籍金は、移籍先クラブから移籍元クラブへ支払われるお金になるので、選手には直接関係ありません。当然、契約満了後の移籍であれば、移籍金はゼロです。

しかし移籍金は、選手の価値を表す数字ともいわれることを考えると、安い移籍金は、遠藤航選手の市場価値に影響を及ぼしたのではないでしょうか。

遠藤航の市場価値は?

遠藤航画像引用元:Instagram

遠藤航選手が、これまで所属してきたクラブチームでの、主な市場価値は以下の通りです。

シーズン 移籍クラブ 市場価値
2015年 湘南ベルマーレ 85万ユーロ(約1億3,000万円)
2017年 浦和レッズ 150万ユーロ(約2億3,600万円)
2018年 シント=トロイデン 150万ユーロ(約2億3,600万円)
2021年 シュトゥットガルト 1,000万ユーロ(約15億7,000万円)
2023年 リヴァプール 1,300万ユーロ(約20億円)

やはり、ヨーロッパ5大リーグと呼ばれるブンデスリーガ移籍時に、市場価値が大幅にアップしています。

さらに、リヴァプールへの移籍によって、遠藤航選手の市場価値はキャリアハイに到達しました。

ただ、市場価値のピークを過ぎた30歳でのビッグクラブ移籍とはいえ、リヴァプールでの貢献度を考えると、1300万ユーロ(約20億円)の市場価値は、過小評価されているといえそうです。

今後のさらなる活躍で、遠藤航選手の市場価値が上がっていくことを期待したいですね。

まとめ

遠藤航選手の年俸推移や、移籍金、市場価値について深掘りしてきました。

この記事でのまとめは、以下の通りです。

  • 遠藤航選手の年俸推移:プロ1年目360万円→リヴァプール移籍4億8000万円
  • 遠藤航選手の年俸は安いのか:リヴァプールの中では、18位という年俸の安さ
  • 遠藤航選手の移籍金:格安・バーゲンと言われるほど安い移籍金での契約内容
  • 遠藤航選手の市場価値:リヴァプールへの移籍により、キャリアハイの20億円に到達

リヴァプールで活躍するまでの年俸推移をみていくと、ビッグクラブ移籍という夢に向かって着実にキャリアを積み重ねてきたことがわかります。

そして、日本代表のキャプテンとしてチームを率いる遠藤航選手には、「W杯優勝」という、もう一つの夢があります。

2026年に開催されるW杯北中米大会での活躍が、今から楽しみですね。