フィギュアスケート界で多くの名選手を育て上げ、日本女子初の快挙を支えた濱田美栄コーチ。
彼女の指導は厳しくも愛情深く、選手たちの技術だけでなく精神的な成長も促してきました。
2020年4月には木下アカデミーのゼネラルマネージャーとして新たな挑戦を始め、多くの記録と功績を積み上げています。
本記事では、濱田美栄コーチの人物像や指導方法、そして彼女が育てた選手たちについて詳しくご紹介します。
この記事を読むと次のようなことがわかります
- 濱田美栄コーチの人物像と経歴
- 濱田美栄が育てた現役・過去の名選手たち
- 厳しさと愛情を兼ね備えた独自の指導方法
- 島田麻央選手との信頼関係とその背景
- フィギュアスケートに捧げた情熱と影響力
ぜひ最後までお楽しみください!
Contents
濱田美栄コーチはどんな人?
プロフィール
濱田美栄コーチは現在65歳で、1959年10月29日に京都市で生まれました。
元フィギュアスケート選手として活躍し、現在はコーチとして多くの選手を育成しています。
競技者としての最高成績は全日本フィギュアスケート選手権での10位という実績を持ち、その競技生活は堅実な努力を重ねたものとして評価されています。
学歴は京都市立藤森中学校、京都市立日吉ヶ丘高等学校を経て同志社大学を卒業しており、スポーツと学業を両立させた点でも注目されています。
名前 | 濱田美栄 |
生年月日 | 1959年10月29日 |
出身 | 京都 |
学歴 | 京都市立藤森中学校→京都市立日吉ヶ丘高等学校→同志社大学 |
プライベートでは結婚しており、娘が1人います。
家庭と仕事を両立させながら、選手たちへの指導に情熱を注いでいます。
経歴
濱田美栄コーチの経歴は、選手としての経験と指導者としての輝かしい実績に彩られています。
同志社大学を卒業すると同時に競技生活を引退し、コーチへと転向しました。
指導者としてのキャリアをスタートさせた彼女は、特に関西圏を拠点に活動しています。
現在は京都醍醐フィギュアスケートクラブ(FSC)や関西大学アイスアリーナで指導にあたり、国内外で活躍する選手を育成しています。
濱田美栄コーチが育てた選手達
画像引用元:number.
現役選手
現在は、韓国代表のユ・ヨン選手(2020年四大陸選手権2位)をはじめ、島田麻央選手、柴山歩選手、中村俊介選手、森本涼雅選手といった現役選手の指導にも力を入れています。
特に、選手一人ひとりの個性を尊重しながら技術面だけでなくメンタル面のサポートも行う指導スタイルが高く評価されています。
濱田コーチの“特別な激励”が話題に!
2022年の北京冬季五輪女子フィギアスケートでは、濱田美栄コーチと選手のユ・ヨン選手の試合直前のやり取りが注目を集めました。
濱田美栄コーチはリンクに送り出す前、劉の頬を両手で挟み、3回軽く叩いて励ましました。
この場面について、韓国の主要メディア「朝鮮日報」は、コーチの独特な応援方法が視聴者の関心を引いたと報じています。
試合前、ユ・ヨン選手の母親は濱田美栄コーチに連絡を取り、もし本番で劉が緊張してしまった場合には、頬を軽く叩いて緊張をほぐしてほしいと依頼していたといいます。
濱田コーチはその意図をユ・ヨン選手に伝えた上で、この行動に踏み切りました。
実際に濱田美栄コーチが試合直前にユ・ヨン選手の頬を軽く叩いた瞬間、彼女の表情が和らぎ、緊張していた面持ちが笑顔に変わったといわれています。
その後、ユ・ヨン選手は大きなミスをすることなく演技を終え、安堵の表情を浮かべていました。
この出来事について、ユ・ヨン選手は試合後に「一瞬で緊張が解けました」と振り返り、その行動が励ましと緊張を和らげる意図だったことを説明しました。
試合後のインタビューでは以下のように話しています。
オリンピックを前に、ママがコーチに特別にお願いしていた。
わたしがあまりに緊張して、気持ちがふわふわしてしまっていたら、頬をペンペンと叩いて欲しいと(コーチに)お願いしたと言っていた。それで、コーチは本当にそうしてくれた
引用:wowkorea.
このやり取りは、コーチと選手の信頼関係を感じさせるエピソードとして話題になっています。
過去に育てた選手
これまでに指導した選手の中には、フィギュアスケート界で数多くの功績を残した選手たちが名を連ねています。
例えば、2015年世界選手権銀メダリストの宮原知子選手や、2004年四大陸選手権優勝の太田由希奈選手が挙げられます。
宮原知子選手が濱田美栄コーチの指導を受け始めたのは、小学2年生の時でした。
京都の醍醐スケートリンクで宮原知子選手と初めて会った時の印象を、以下のように話しています。
目に力がある子だなって思いました
引っ込み思案で、自分からは決して話しかけないような寡黙な子でした
引用:大阪新聞
濱田美栄コーチの教え子達はこちら
男性
神崎範之選手 |
女性
村元哉中選手 澤田亜紀選手 北村明子選手 金彩華選手 村元小月選手 木原万莉子選手 本田真凜選手 白岩優奈選手 紀平梨花選手 |
教え子の一人である本田真凜選手が、キャスターとして活動を始めその初仕事として恩師である濱田美栄コーチへのインタビューを行いました。
ファンからは「久しぶりの2ショット、何だかとても嬉しくなりました。」などといったコメントが寄せられました。
本田真凜選手の新たな挑戦を見守る濱田美栄コーチの優しい眼差しに、多くの人が胸を熱くしたようです。
濱田美栄の指導方法とは?
画像引用元:朝日新聞
フィギュアスケートに全てを捧げる濱田美栄コーチの情熱
濱田美栄コーチの指導は、「厳しさ」が特徴として知られています。
濱田美栄コーチは「最初から厳しく接することで、生徒たちに何かを達成した時の本当の楽しさを知ってほしい」と語っています。
彼女の指導では、スケート技術の向上だけでなく、生徒の精神的な成長も重要視されています。
たとえば、練習中にできていないことがあれば、濱田美栄コーチは遠回しに指摘することはしません。
「できてないよ」と率直に伝え、生徒に自身の課題を認識させます。
また、小さな子供であっても、練習を軽く見ている様子があれば厳しく叱ることもあります。
これには、スケートの技術だけでなく、忍耐力や集中力を養う狙いがあります。
「ほめて育てろ」という指導法が間違っているわけではありません。
ただ、それだけでは十分ではない場合もあります。と語る濱田美栄コーチ。彼女はその考えについて、次のように説明しています。
私は心からほめたときにこそ、生徒は伸びると思っています。いつも「いいね」「うまいね」と言っていたら、ほめ言葉が普通の言葉になってしまいます。難しいジャンプや、それまでできなかったステップを習得できるようになったとき初めてほめるから、生徒たちも達成感を得られるのです。
引用:産経新聞
フィギュアスケートは表面的には華やかなスポーツですが、その裏には多くの努力と我慢が必要です。
濱田美栄コーチは「我慢することを学ぶ」ことを生徒たちに求めます。
競技の中で全てが思い通りに進むわけではなく、逆境に耐えながら成長していく姿勢が大切であるという考えです。
また、彼女が重視するのは「素直さ」と「賢さ」です。教えられたことや注意を素直に受け入れ、まずは実践してみる。
その中で自分に合ったものを選び取って成長していく生徒が、結果的に大きく伸びるといいます。
このような指導方針のもと、多くの選手が彼女の元で能力を開花させています。
その一方で、濱田美栄コーチの指導方法は時に古風な考え方と見なされることもありますが厳しくも愛情に満ちたもので、生徒たちが技術だけでなく精神的にも成長できる環境を作り出しています。
だからこそ、彼女のもとで指導を受けた選手たちは競技の場だけでなく人生においても成功をつかんでいるのかもしれません。
長女を出産した際も、前日までリンクで指導を続けていたという濱田美栄コーチ。
彼女にはゆっくり休む時間もほとんどなく、それほどまでにフィギュアスケートへの情熱が深いことがうかがえます。
濱田美栄コーチは、フィギュアスケートについて次のように語っています。
好きなんですよね、
フィギュアスケートが。単純なことなんです。
引用:産経新聞
シンプルでありながらも深い言葉ですね。
また、コーチをよく知る関係者からは次のような声も寄せられています。
勉強家。どうやったら強くなるんだろうと、ずっと考えているような人だった。昔も今も変わらない
引用:スポーツ報知
常に選手の成長を第一に考え続ける姿勢は、本当に尊敬に値しますね。
昔から変わらないその探究心が、多くの名選手を育て上げてきた原動力なのでしょう。
島田麻央と濱田美栄コーチの関係は?
画像引用元:スポーツ報知
日本女子初の4回転トーループを成功させた島田麻央選手と濱田美栄コーチの関係は、深い信頼と的確な指導に支えられています。
特に島田麻央選手とは、大会での滑走前に必ず手を握り、額を寄せ合って送り出しています。
これほどの行動は、深い信頼関係がなければ成り立たないでしょう。
島田麻央の特性を引き出した濱田美栄コーチの指導力
島田麻央選手は東京・小金井市で生まれ、5歳の時にスケートを始めました。
その後、小学5年生だった2020年2月に木下アカデミーの設立を機に、母と妹とともに京都に移住し、濱田美栄コーチの指導を受けるようになりました。
濱田美栄コーチは、島田麻央選手の持ち味を「肩の使い方が非常に上手で、バネと瞬発力に優れている」と評価しています。
さらに、スケートジャンプに必要な特性について「縄跳びで1回跳んだ後、次のジャンプでもしっかりとバネを活かせる力がある選手が向いています」と説明し、島田麻央選手がその特性を備えていることを強調しました。
「肩の使い方がすごく上手。そしてバネと瞬発力。縄跳びも1回跳んで、2回目も(バネと瞬発力で)しっかりと跳べる方が、スケートのジャンプに向いています」
引用:日刊スポーツ
島田麻央選手は「特技」の欄に「縄跳び」と記載しています。
木下アカデミーのアイスショーでの演技後、記者から尋ねられた際にこう語りました。
三重跳びが得意です。
20~30回は跳ぶことができます引用:日刊スポーツ
三重跳びをそんなに軽々とこなすなんて、さすがフィギュアスケーターですね!
この分析からも、濱田美栄コーチが選手個々の特徴を見極め、それを最大限に引き出す指導をしていることがうかがえます。
また、島田麻央選手の感性を磨くために、濱田美栄コーチはフィギュアスケート以外の体験も重視しています。
たとえば、劇団四季の舞台劇や日本舞踊の鑑賞を勧めるなど、多角的なアプローチで指導を行っています。
島田麻央選手は、次の2つのポイントについてコメントし、自身が得た学びを語っています。
2階席まで伝わる表情
もっと大げさにやってちょうどいい
引用:中日スポーツ
これらの経験を通じて、島田麻央選手の表現力や感性を豊かにすることを目指しているのです。
島田麻央選手と濱田美栄コーチの関係は、技術的な指導だけでなく、感性や表現力といったスケートに欠かせない要素を育むための取り組みでも強い絆を築いています。
その結果、島田麻央選手は日本女子の歴史を塗り替える成果を上げるまでに成長しました。
濱田美栄コーチの指導が、島田麻央選手の成功の大きな支えとなっていることは間違いありません。
まとめ
いかがだったでしょうか?濱田美栄コーチは厳しさと愛情を持ち、多くの名選手を育てた実績ある指導者です。
技術だけでなく感性や精神力を重視した指導法で、島田麻央選手とも深い信頼関係を築いています。
その情熱が選手たちを支え、成長を促しているのです。
以下にその内容をまとめます。
- 濱田美栄コーチは厳しさと愛情を持つ指導者。
- 多くの名選手を育てた実績がある。
- 技術だけでなく感性や精神力を重視した指導を行う。
- 島田麻央選手とは信頼関係で結ばれている。
- フィギュアスケートへの情熱が選手たちを支える。
濱田美栄コーチの指導法と情熱は、多くの選手の成功を支えてきました。
これからも彼女のもとで才能ある選手たちが育ち、新たな歴史を築いていくことでしょう。
その活躍に引き続き注目したいですね。