関根大輝選手は、ダイナミックな守備と鋭いクロスボールを持ち味とした、柏レイソル不動のサイドバックです。
身長187cmの“大型サイドバック”として、U-23日本代表でも一際強い存在感を放っています。
また、名門・静岡学園高校の元主将でもある関根大輝選手は、拓殖大学在学中にプロデビューを果たした異色の経歴をもちます。
サッカーファンの中には、急成長を遂げる彼のプレーに注目している方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、関根大輝選手の学歴や経歴を詳しく紹介していきます。
さらに、幼少期の経験から静岡学園高校、拓殖大学でのストーリーまでを深く掘り下げていくので、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事を読むことで、関根大輝選手が急成長を遂げた理由がわかるでしょう。
Contents
関根大輝の幼少期は?
画像引用元:東葛毎日新聞社
現在、身長187cmの大型サイドバックとして評価を高めている関根大輝選手ですが、小学生時代に所属していた「東源台FC」では、フォワードとして活躍していました。
当時から同学年のチームメイトよりも頭ひとつ大きく、チームNo.1の点取り屋だったようです。
画像引用元:Yahoo!ニュース
恵まれた体格を生かした得点能力で周囲からの評価を高めた関根大輝選手ですが、東源台FC時代は徹底的に個人技を磨きます。
そこには、当時の指導者、渡辺力也さんの「身体能力で追いつかれた時、技術がないと駄目」という、将来を見据えた指導方針がありました。
関根大輝選手は、当時を振り返り次のように話します。
「小学校時代から、とにかく足もとに特化した練習、身体中でボールを触っていて、そういう意味では、左右、苦手とかの意識が無いので。小さい頃からのボールタッチが活きていると思います」
左右の足から繰り出される鋭いクロスボールを武器にU-23日本代表にまで上り詰めた関根大輝選手の原点は、足元の技術を磨いた小学生時代にあるようです。
小学生時代の恩師・渡辺力也さんは、「小学校時代に教えたことが少しでも生きていればうれしい。元FWとして得点感覚もあるはず。勝利につながるゴールを。」と、関根大輝選手の活躍に期待を寄せています。
関根大輝は静岡学園高校の元主将
画像引用元:ゲキサカ
関根大輝選手は、静岡市にある中高一貫の「静岡学園中学校、静岡学園高等学校」へと進学しました。
静岡学園は、レジェンド三浦知良選手(JFL アトレチコ鈴鹿)ら、数多くのプロサッカー選手を輩出している名門校です。
小学生時代はフォワード(FW)として活躍した関根大輝選手ですが、中学生時代にセンターバック(CB)へ転向しています。
その後、静岡学園高校に入学すると、高校2年生の時には全国高校サッカー選手権のメンバー入りを果たします。
この大会、静岡学園高校は全国制覇を成し遂げましたが、関根大輝選手の出場時間はわずか1分と、悔しさの残る大会となりました。
そして、3年生になった関根大輝選手は、静岡学園高校の主将に任命されます。
主将としてチームを牽引している、当時のプレー集をご覧ください。
攻撃的なCBとして、存在感を放っているのがわかります。
全国高校サッカー選手権連覇に向け、主将として臨んだ最後の県大会でしたが、結果はベスト4で敗退。
全国大会よりも勝ち抜くのが難しいと言われる、サッカー王国静岡の県大会を突破することはできませんでした。
それでも、静岡学園高校の川口修監督は、関根大輝選手のリーダーシップと人間性を高く評価しています。
「取り組み姿勢が素晴らしく、後輩からも慕われていた。近年の主将でナンバーワン」
引用:Yahoo!ニュース
全国大会制覇を経験し、主将としてもチームを牽引してきた関根大輝選手ですが、高校卒業後のプロ入りが叶わず大学進学を決断。拓殖大学での飛躍を誓いました。
関根大輝は拓殖大学在学中にプロデビュー
画像引用元:ゲキサカ
拓殖大学では、関根大輝選手のサッカー人生における大きな転機が訪れます。
- サイドバック(SB)へのコンバート
- 柏レイソルでのプロデビュー
それぞれを詳しく見ていきましょう。
サイドバック(SB)へのコンバート
静岡学園高校時代は、攻撃的センターバックとして活躍していた関根大輝選手ですが、大学入学後すぐにSBへのコンバートを指示されました。
当時、拓殖大学でコーチを務めていた青木智也さんが、関根大輝選手に備わる足元の技術や、スピードに目をつけたのです。
このポジション転向が、彼を世代屈指のSBへと成長させていきます。
「正直、かなりびっくりしました。自分でもSBで起用されるなんて夢にも思わなかったので。でも、やってみたら意外と出来たというか、『これいけるかも』と思えたことで、コンバートに対してポジティブな気持ちでやれました」
CBよりも攻撃の選択肢が多いSBは、関根大輝選手のポテンシャルを最大限に引き出し、驚くべきスピードでポジションに適合していきます。
SBへ転向後、1年生の後半からレギュラーポジションに定着した関根大輝選手は、全日本大学選抜に選出されるなど、大学リーグ屈指のディフェンダーへと成長していきました。
関根大輝選手自身も、SBとしてのプレーに手応えを感じているようです。
「日本や世界を見ても、小柄で速いSBが多いからこそ、長身SBは希少価値が高まるし、僕なりのSB像を作れるのではないかと思っています」
今後、高さやスピード、フィジカルに磨きをかけることで、世界で通用するSBに成長する可能性も十分にあるでしょう。
柏レイソルでのプロデビュー
大学3年生になった2020年、U-22日本代表候補にも選出された関根大輝選手には、柏レイソルや浦和レッズ、FC東京から練習参加の声がかかります。
そして2022年5月11日、最初に獲得オファーを提示した柏レイソルが、関根大輝選手の2025年シーズンからの加入内定を発表しました。
これにより、特別指定選手として登録された関根大輝選手は、2022年シーズンのYBCルヴァンカップグループステージ第5節・鹿島アントラーズ戦でプロデビューを果たします。
プロデビューにより、高いレベルでのプレーを体感した関根大輝選手は、正式加入予定としていた2025年から一年前倒した、2024年シーズンからの加入を決断しました。
そこには、関根大輝選手のパリ五輪にかける強い想いがあったようです。
「今年はパリ五輪があるので、そこを目指す上でも、Jリーグの高いレベルでコンスタントにプレーできたらより近づくと思います」
引用:ゲキサカ
拓殖大学在学中にプロデビューを果たした大型サイドバックは、自らの決断によって、更なるレベルアップの道を歩むこととなります。
関根大輝の柏レイソルでの活躍は?
画像引用元:ゲキサカ
2024年シーズンにJリーグデビューを果たした、関根大輝選手の成績は以下の通りです。
シーズン | 試合数 | 得点数 | アシスト数 |
2024年(第24節終了時点) | 19試合 | 0得点 | 0アシスト |
拓殖大学4年生となった2024年シーズンから正式契約を締結した関根大輝選手は、京都サンガF.C.との開幕戦で、いきなりスタメン出場に抜擢されます。
その後は、柏レイソル不動のSBとしてレギュラーポジションを確保。
187cmの身長を生かしたダイナミックな守備と、両足から繰り出される鋭いクロスボールを武器に、チームの中心選手としての地位を築きます。
関根大輝選手の攻め上がりのタイミングや、危険な場面を消しにいく守備は、柏レイソルのディフェンスを一段上のレベルに引き上げました。
柏レイソルでチームキャプテンを務める古賀太陽選手は、「今季から右SBにセキが入ってきて、最終ラインとしてはいい関係でやれている。僕らCB陣は彼が気持ちよく前に絡んでいけるようにサポートしていけることを意識しています」と、関根大輝選手への評価を高めています。
2024年シーズン途中にはU-23日本代表に招集され、AFC U23アジアカップ制覇に貢献。しかし、代表活動の疲れから、クラブでのパフォーマンスが一時的に低下してしまいました。
これまでの代表経験が乏しい関根大輝選手は、クラブと代表活動の両立の難しさを痛感したようです。
「やっぱり疲れだと思うんですけど、体が思うように動かなかった。代表とレイソルの違いに適応する経験も自分には全然なかったんで、戸惑いがすごくありました。そういう中でも井原(正巳)監督やコーチ、先輩たちがすごく気をつかってくれた。気持ち的に落ち込んでいたところが表情にも出ていたらしく、前向きな声をかけてくれましたね。そのおかけで今回は何も考えず、シンプルにサッカーを楽しむことができた。周りにすごく感謝しています」
周囲からの支えもあり、柏レイソルでハイレベルなパフォーマンスを発揮している関根大輝選手。
“大型サイドバック”の今後の進化に期待が高まります。
関根大輝の日本代表での活躍は?
画像引用元:FOOTBALL ZONE
まずは、関根大輝選手の日本代表歴を見ていきましょう。
シーズン | 代表カテゴリ | 大会等 |
2022年 | U-23日本代表 |
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2023年 | U-22日本代表 |
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2024年 | U-23日本代表 |
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この表を見てわかる通り、関根大輝選手が日本代表に選出されたのは、わずか2年前のこと。
初めて日本代表に招集されたのは、パリ五輪出場を目指すU-22日本代表“大岩ジャパン”でした。
そして、関根大輝選手の名前が全国に知れ渡ったのは、2024年に開催されたAFC U23アジアカップ。
この大会、全6試合中5試合にフル出場した関根大輝選手は、積極的な攻め上がりと安定した守備をみせ、攻守にわたり存在感を示しました。
日本のアジアカップ制覇に大きく貢献した関根大輝選手は「人生が変わった試合だった。今までのサッカー人生の中で一番濃い期間だった」と、この大会を振り返っています。
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そして、ついに開催されたパリオリンピック2024。
大会初戦のパラグアイ戦、SBとしてスタメン出場を果たした関根大輝選手は、攻守にわたる活躍で日本「5-0」の勝利に貢献しています。
画像引用元:日本サッカー協会Instagram
「まだまだ完全にSBを自分のものにできているとは言えません」と、語る関根大輝選手ですが、今後の伸び代は十分。
SBへのコンバートから、わずか3年でパリ五輪メンバーの座をつかみとったポテンシャルの高さは、今後のA代表での活躍を予感させてくれます。
関根大輝のプロフィール
画像引用元:SOCCER DIGEST Web
関根大樹選手のプロフィールは以下の通りです。
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静岡県静岡市で生まれた関根大輝選手は、東源台小学校を経て静岡学園中学校・高等学校へ進学。
高校2年生で全国高校サッカー選手権制覇。高校3年生になると、キャプテンとしてチームを牽引しました。
高校卒業後は拓殖大学へ進学。センターバックからサイドバックへのコンバートで、その才能を一気に開花させ、大学在学中に柏レイソルとのプロ契約を締結します。
2024年シーズンはJリーグ開幕戦からスタメン出場を果たし、加入1年目から定位置を確保。
U-23日本代表としてパリ五輪メンバーにも選出され、今後の活躍に期待が高まっています。
まとめ
今回は、関根大輝選手の学歴や経歴を紹介してきました。
この記事でのまとめは以下の通りです。
- 幼少期:東源台FCでフォワードとして活躍 / 恵まれた体格に頼ることなく足元の技術を磨く
- 中学・高校時代:静岡学園中学でセンターバックに転向 / 静岡学園高校では主将として活躍
- 拓殖大学時代:サイドバックへ転向と柏レイソルでのプロデビュー。サッカー人生における2つの転機が訪れた
- 柏レイソルでの活躍:プロ1年目の開幕戦からスタメン出場を果たす / 不動のSBとして定位置を確保
- 日本代表での活躍:AFC U23アジアカップでは全6試合中5試合にフル出場 / パリ五輪初戦はフル出場で日本5-0の勝利に貢献
関根大輝選手は、SBへのコンバートによって急成長を遂げた身長187cmの大型サイドバックです。
パリ五輪での活躍によっては、初のA代表招集も見えてくるでしょう。
大岩ジャパンの“背番号4番”、関根大輝選手のプレーに注目が集まります。