東京オリンピックで日本中を熱狂させた柔道界のスター、阿部一二三選手と阿部詩選手。
兄妹での同日金メダル獲得という快挙の裏には、強い家族の絆がありました。
元競泳選手の父、フィットネスインストラクターだった母、そして国家公務員の兄。
5人家族それぞれの個性と努力が、世界トップレベルの柔道選手を生み出しました。
この記事では阿部一二三選手、阿部詩選手を支える家族について詳しく解説していきたいと思います。
Contents
阿部一二三と阿部詩の家族構成
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阿部家は5人家族の3兄弟です。家族構成は以下の通りです。
※年齢は2024年7月現在 |
阿部家の特徴は、全員がスポーツに関わりを持っていることです。
特に、一二三選手と詩選手は世界トップレベルの柔道選手として活躍しています。
それでは、それぞれの家族メンバーについて詳しく見ていきましょう。
父親は現役消防士で元競泳の選手
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阿部浩二さんは、現在54歳で神戸市の現役消防士として働いています。しかし、その経歴はとても興味深いものです。
浩二さんは若い頃、競泳選手として活躍していました。
特に得意としていた種目はバタフライで、全国ジュニアオリンピックに出場し、決勝で8位に入賞するという優れた成績を残しています。
周囲を驚かせるほどの抜群の身体能力を持っていたそうです。
しかし、身長が伸び悩んだことが原因で記録が低迷し、最終的に競技を諦めることになりました。
その後、高校卒業後は一時期職を転々としましたが、25歳で消防士の職に就きました。
消防士としても優秀で、消防救助技術の全国大会で入賞し、31歳で初の国体出場を果たしています。
浩二さんは、自身のスポーツ経験を活かし、子供たちにスポーツの重要性を伝えました。
特に、小柄な体格の家族にとって適したスポーツとして柔道を勧めたのです。
子供たちのトレーニングにも積極的に参加し、公園で走ったり、重いボールを投げ合ったりするなどのサポートを行っています。
さらに、浩二さんは子供たちの苦労を理解するために、10キロのランニングを日課としています。
これは、子供たちに対して何かしてあげたいという思いから始めた習慣だそうです。
番組では現役消防士の父・浩二さんが10キロのランニングを日課にしていることが紹介された。一二三と詩の苦労を理解してあげたいとの思いから始めたという。浩二さんは「(2人に)何かしてあげたいけど何もできないので。だからランニングして自分も毎日頑張ることをやろうと。みんなそれぞれ頑張っているから…」と話したところで声を詰まらせ、「僕にはできることがないから…。でも、自分もちょっとでも(苦労を)分かってあげたい」と目を赤くしながら声を絞り出した。
引用:dmenuニュース
阿部一二三選手と阿部詩選手がオリンピックの金メダリストとして活躍しているのも、この子供の頃のランニングを日課として続けた結果、足腰がしっかりして下半身の安定感に繋がっているのではないでしょうか!
母親は元フィットネスクラブのインストラクター
画像引用元:産經新聞
阿部愛さんは、現在52歳です。以前はフィットネスクラブのインストラクターとして働いていました。
その後、35歳から神戸で喫茶店「Leone(レオーネ)」を経営していました。
この喫茶店は兵庫県神戸市の笠松商店街にあり、カレーが人気メニューだったそうです。
現在は専業主婦として、一二三選手と詩選手のサポートに専念しています。
特に詩さんが上京した際には、愛さんも単身で東京に移り住み、詩選手と二人暮らしをしています。
愛さんと浩二さんの馴れ初めも興味深いエピソードです。
二人は大阪の繁華街で知り合いました。
浩二さんの同僚が愛さんに声をかけたことがきっかけで交際が始まりました。
愛さんは浩二さんにほとんど一目惚れだったそうで、交際1年半後に阪神・淡路大震災で自宅が全焼した際には、お互いに支え合って結婚に至りました。
愛さんも浩二さんと同様に、子供たちの柔道への取り組みを全面的にサポートしています。
家族全員でトレーニングに参加し、子供たちの成長を支え続けています。
イケメンの兄も元柔道選手
阿部勇一朗さんは、一二三選手と詩選手の長兄で、現在28歳です。
勇一朗さんは国家公務員として働いており、入国警備官として勤務しているという情報もありますが、現在の具体的な職業については確認が取れていません。
興味深いのは、勇一朗さんも柔道と無関係ではないということです。
彼自身は柔道に特に興味がなかったようですが、弟の一二三選手のために柔道の練習に付き添っていました。
一二三選手が幼い頃、泣き虫だった弟を助けるために一緒に道場に通っていたのです。
これが一二三選手が柔道を続けるきっかけになりました。
「ごわごわした柔道着の肌触りが好きじゃなかった」と柔道には興味がなかったが、泣きじゃくる一二三のために一緒に練習に通ってあげた。「お兄ちゃんが入ってくれて心強かったし、柔道をやめたいとは思わなかった」と一二三は回想する。
引用:朝日新聞
勇一朗さんは、子供の頃の兄弟の様子について、「一二三が3キロ走ると、詩も3キロ走ろうとする。最後まで走れないけど、一二三と同じじゃないと気が済まない」と回想しています。
このエピソードからも、3兄弟の強い絆が感じられますね。
現在も3人とも東京で暮らしており、勇一朗さんは弟妹の私生活面でもサポートしているようです。
直接柔道選手としてのキャリアを追求しませんでしたが、弟妹の柔道への取り組みを支援し、彼らの成功に重要な役割を果たしています。
阿部一二三と阿部詩が柔道を始めたきっかけは?
画像引用元:朝日新聞
阿部兄妹が柔道を始めたきっかけは、それぞれ異なります。
阿部一二三選手は、6歳の時にたまたまテレビで柔道の試合を観たことがきっかけです。
その試合を見て「面白そう」、「やりたい」と感じ、柔道を始めました。
彼は兵庫少年こだま会柔道部に入部し、柔道の道を歩み始めました。
一方、阿部詩選手は、5歳の時に兄の一二三選手の練習について行ったことがきっかけです。
道場には多くの子供たちがいて、賑やかな雰囲気が楽しそうに見えたため、自身も柔道を始めることにしました。
最初は兄の付き添いで見学していただけでしたが、練習風景が楽しそうに思えたため、父親の反対を押し切って柔道を始めました。
このように、阿部兄妹はそれぞれ異なるきっかけで柔道を始めましたが、共に柔道の魅力に引かれ、現在の成功へと繋がっています。
家族全員でのスポーツへの取り組みが、二人の成長を支えてきたと言えるでしょう。
日本史上初の「きょうだい同日金メダリスト」を達成!
阿部一二三選手と阿部詩選手の兄妹は、2021年の東京オリンピックで日本史上初の「きょうだい同日金メダル」を達成しました。
この快挙は日本中を沸かせ、多くの人々に感動を与えました。
阿部一二三選手は男子66kg級で、阿部詩選手は女子52kg級でそれぞれ金メダルを獲得しました。
両者ともに東京オリンピックでの金メダル獲得を長年の目標としており、その夢を見事に実現させたのです。
一二三選手は「これが始まり」という思いで臨み、詩選手は喜びを爆発させました。
この金メダル獲得は、長年の努力と家族の支援が実を結んだ瞬間でした。
しかし、二人の活躍はオリンピックだけにとどまりません。2022年、2023年の世界選手権でともに2連覇を達成しており、世界トップレベルの選手としての地位を確立しています。
さらに、パリオリンピックへの抱負も語っています。
一二三選手はオリンピック4連覇という前人未到の記録に挑戦する意欲を示しており、詩選手は120%の力を発揮したいと意気込んでいます。
兄妹関係も彼らの強みの一つです。
詩選手は兄を尊敬し、兄の影響で柔道を始めたと語っています。
一二三選手も私生活で妹をサポートする兄らしい存在であり、互いに刺激し合いながら成長を続けています。
まとめ
阿部一二三選手と阿部詩選手の成功の裏には、強い家族の絆があります。スポーツに造詣の深い父親、献身的な母親、そして支えとなる兄の存在。
この5人家族の絆が、世界トップレベルの柔道選手を生み出したと言えるでしょう。
父親の阿部浩二さんの競泳選手としての経験と消防士としての精神は、子供たちに大きな影響を与えたに違いありません!
母親の阿部愛さんは、自身のキャリアを変えてまで子供たちのサポートに徹しています。
そして長男の勇一朗さんは、幼い頃から弟妹の練習に付き添い、彼らの成長を見守ってきました。
阿部兄妹の成功は、個人の才能と努力はもちろんのこと、家族全員の協力と支援があってこそ達成されたものです。
彼らの物語は、家族の絆の大切さと、夢に向かって努力することの素晴らしさを教えてくれます。
今後も阿部一二三選手と阿部詩選手の活躍から目が離せませんね。